木々のささやき 334号

たのしい慰安旅行

 18回目の今年の慰安旅行は、木輪創業30周年の節目にあたる年として、初めての海外旅行となりました。2泊3日の旅行でしたが、皆で仲よく楽しく和気藹々の旅行となりました。

 全社員で慰安旅行をしたいという思いを、創業当初から持ち続けていました。新卒の社員が入社して来るにつれ、全社員が心を一つにすることが必要と考え、18年前の平成13年から慰安旅行を実施するようになりました。第一回目は6名で石垣島のクラブメッドへ行きました。2泊3日ではありましたが、時間や食事や場の空気を共有することでチームワークの向上に大いに役立ったという実感がありました。もう一つは日頃からの社員の苦労に対するねぎらいの意味を込めたものでした。

 木輪のような小さな会社において、何より大切なのは、一人ひとりの力を寄り合わせて、人数分以上の力が出せるようになることです。つまり、チームワークが欠かせません。そのためには、思いやりの心を育み、より多くのコミュニケーションを交わし、意思疎通をしっかり図っておくことが不可欠です。そのことを意識して、移動の乗り物の席も、食事の時の座席も、過ごす部屋の割り当てもすべてくじ引きでおこない、日頃のコミュニケーション不足の解消ができる環境づくりに幹事は心をくだいています。

 思いやりの心を育むということで、初参加の社員は何か”出しもの”をして皆を喜ばせる努力をしましょうと決めています。初参加の社員同士で”出しもの”を決め練習し、慰安旅行に臨みます。彼らはお互いにコミュニケーションをとり合い、仕事が終わってから集まって練習し、他の社員に喜んでもらうために最大限の努力を惜しみません。”出しもの”終了後の大喝采は、初参加の社員の努力に対するねぎらいとなっていることでしょう。一方で担当幹事は、旅行に対する一切を受け持ち、他の社員に安心と喜びを与えれるよう努力します。四月から行先や予算を決め、旅行会社との接渉から旅行中を含め、旅行が終了するまでの権限を与えられ実行します。事前準備に時間をかけた分、社員に満足を与えることができ、同時に自分達の感動も大きなものがあります。こうしたことが積み重なって現在の木輪の雰囲気をつくっているのに違いありません。

 今後もこうした良い雰囲気と自分達で計画し、実行し、お互いが喜びに満たされた慰安旅行を繰り返すことで、さらにチームワークの向上した会社づくり、社風のよい会社づくりを目指して欲しいと願っています。

 

2018年11月 334号より 芳野 栄