木々のささやき 313号

家族が増える喜び

 今年の家族の新年会は、とてもにぎやかなものとなり、幸せを感じることができました。昨年の暮れ、娘が結婚し、これで二人の私の子供がそれぞれの良き伴侶を得て、家庭を持つことができました。私の心の内で安心感と何かバランスのとれた安定感を感じることができました。これまでにも毎年、新年会をおこなってまいりましたが、娘の結婚がまだであることから、たのしい中にも今年とはちょっと違ったものでした。

 新年会は家族が一同に会し、とてもにぎやかなものとなりました。私の心はこれまでになく幸せに満たされていました。私と家内二人だけであった家族に長男が誕生し、家族が一人増えたことに当時とても感動したものです。やがて長女が生まれ、四人の家族となりました。九年前、長男が結婚し五人となり、長男家族に三人の子ができ八人となり、このたび長女が結婚し、九人となりました。三十九年の間に二人家族が九人もの家族になり、家族が繁栄していくことの意味と喜びと幸せを実感しました。

 次に幸せを実感できたのは、九人が健康で何事もなく一同に会いすることができたことです。ありがたいことです。また、身近に二人の子供の家族があり、皆健康であることで、いつでも一同に会いせる喜びは、これからの私達夫婦にとって心強く、安心感がありとてもありがたいことです。さらに家族が、これまで人としての道を踏みはずすことなく、パン造りを通して社会のお役に立てていることにも喜びがあります。

 ところで、私の名前は”栄(さかえ)”。ふたごの兄の名前は”充(みつる)”ですが、私達の父親の話によりますと、兄弟二人して”充(み)ちて栄(さか)える”ようにとの思いから命名したそうです。父親が名づけた通り家族が増えることで”充(み)ちて栄(さか)えてきたと思っています。夫婦二人から九人の家族になり、さらに娘夫婦にもこれから待望の子供が生まれるとしたら、さらに”充(み)ちて栄(さか)える家族になると思うと、ますます喜びが大きくなります。ありがたいことです。幸福な人生を送れていることに感謝したいと思います

 新年会に遅れて参加してきた、ふたごの兄夫婦と共に十一人が幸せを実感でき、新たな気持ちで無事にこの一年を過ごそうと決意を新にした新年会となりました。

 

2017年2月 第313号より 芳野 栄