木々のささやき 335号

心を磨く

 素心学塾で学んでいる木輪の女性社員が、その勉強会で「心を磨く」と題して、次のような体験発表をいたしました。

 

 揚げものを揚げるフライヤ―の掃除をしました。熱源(ヒーター)から離れている場所は、こびりついた油の汚れも比較的簡単に除去できましたが、ヒーター近くのこびりついた油の汚れは、なかなか除去できませんでした。このしつこい油汚れは自分の心にしみついている”心のクセ”と同じようだと思いました。そこでしつこい油の汚れを一生懸命除去しましたが、同じように私の”心のクセ”もしっかり正していかないといけないと思いました。

 

 この体験発表を聴き、身の回りに起きるできごとを素心学の学び(”心のクセ”の存在や、自分の”心のクセ”を除くことなど)に結びつけて考えれるようになったことに対して、彼女の成長を感じることができました。社員の成長を感じることができること程、私にとってうれしいことはありません。同時にこれからしっかりと心を磨いて欲しいと思いました。

 心を磨くとは、”心のクセ”(わがままで自分中心の考え方をする心や先入観やかたよった考え方でものごとを判断してしまう心)を正して素直になることです。そうしたことで魅力的で人から好かれ、周囲の人と良好な人間関係を築くことができ、幸福な人生を送れるようになります。

 

 彼女にとって心を磨く場所が、職場の中の身近な場所にあることはとてもいいことだと思います。毎日フライヤーを使って仕事をしますのでその度に自分の心と向き合うことになるでしょう。これからが心磨きの本番です。これからも心を磨き続けて身も心も美しい幸福な人生を手に入れていただきたいと思っています。

 

2018年12月 335号より 芳野 栄