魅力的な人物

 日に日に田んぼの稲穂の先が重くなり、収穫も近づいているのを感じます。残暑はまだまだ厳しいですが、刻々と季節は移り変わっています。「同じ日は二度とない」と思い、雨の日も晴れの日も今日一日を大切に味わっていきたいと思います。 

 先日、5年ぶりに小学校の同窓会がありました。新型コロナウィルス流行前は、毎年のように定期的に行っていました。しばらく見ないうちに、お互いに容姿や境遇に変化があり、とても楽しいひとときを過ごすことができました。もちろん、本紙のタイトルにもなっております「尚志」の書をプレゼントしていただいた当時の担任の先生にもご参加いただきました。今回集まったメンバーの中で、ひときわ私の目を奪った一人の女性がいました。とは言っても、恋心を抱いたということではありません(笑)。幸せに満ち溢れた雰囲気を持っているのです。おそらく、家庭や仕事など、すべてにおいて充実しているのではないかと想像します。とても柔和でやさしく微笑んでいるかのような顔と話す一言ひとことがやわらかく丸みを帯びたような語調で、ゆっくりとした落ち着いた立居振舞でした。まさしく私が「こうなりたい」と目指している雰囲気を持ち合わせた人でした。小学校の時の彼女は、どちらかというとクールな感じで話しかけにくい印象がありましたが、その頃とは全く異なる雰囲気に衝撃を受けました。

 私は学校を卒業して就職し、社会人として働きはじめたころは、体育会系だったこともあるのか、バリッとスーツを着こなし、いつもキリッとした表情でハキハキと威勢のよい話し方をするカッコイイ人に憧れていました。ところが今では、りきみのない柔和な表情で、声色が丸くやわらかな語調をもった全てを包み込むような穏やかな人に憧れを感じています。私の周囲にもそういった雰囲気の方々がいます。そのような方々に共通しているのは、幸福感につつまれていて、自分のことよりも他人に気づかいができ、ゆったりと落ち着いていて、ひと言にとても深い含みがあり、安心感と勇気を与えてくれるということです。

 私も家庭では父親として、会社では社長としてリーダー的な立場にあります。そのような立場の人物が私の目指すような魅力的な人物であったなら、きっとその集団は幸せな方向へ進むのではないかと思います。

 これからも、私自身の内面を磨き、魅力的な人物を目指していこうと思います。